コミュニケーションデザインサービス


連載コラム「わかりやすく書く【英語】」
 ~依頼の表現~


今回のテーマは「依頼の表現」です。
英文メールで相手に何か依頼するとき、どのような表現を使っていますか?
「Please」をつければそれだけで丁寧な表現になるのでしょうか?
トラちゃんと一緒に考えてみましょう。

トラが今朝フィリックスさんに送った英文メールだけど、もう少し丁寧にお願いしたほうがよかったわね。

えっ? 何か失礼なことを書いちゃいましたか?
例のファイル、金曜日までに送って欲しいから、そうお願いしただけなんですけど。
ちゃんと「Please」をつけましたよ。

Please send me the file by Friday.

こう書いたのよね。お願いしたいことを明確に書いている点はいいと思うわ。
ただ、「Please」を使っているけど、この「~してください」という言いかたは少し一方的な感じがしない? 自分の要求だけを伝えていて、フィリックスさんの意向を気にしていないから、あまり丁寧に聞こえないかもね。

ええっっ・・・ 怒らせちゃいましたか? どうしよう・・・

トラが英語修行中だってわかっているから、大丈夫よ。

・・・ どう書けばよかったんでしょうか?

依頼をするときには、自分の要求だけを一方的に伝えていないか、相手に選択の余地を与えているか、を考えるといいと思うわ。
今回の場合は、それほど無茶な依頼ではないし、よく知っている相手だから、次の表現でOKかな。

Could you send me the file by Friday?

これは「~していただけますか?」という、相手の意向をうかがう丁寧な言いかたよ。
ただし、「イエスと言ってくれるだろう」という書き手の期待が高い表現ね。

なるほど・・・

もっと丁寧にするなら、次の表現が使えるわよ。

I wonder if you could send me the file by Friday.

これは「~していただけないかと思います」という言いかたね。書き手の期待も込められているけど、フィリックスさんはイエスともノーとも言いやすいでしょ。

これはソフトな表現ですね!

どのような表現を使うかは、相手との人間関係、依頼の緊急度や難易度など、状況によって判断するしかないわね。
ただ、ビジネスでの依頼なら、相手より自分の立場のほうが上であっても、丁寧な表現を選ぶといいんじゃないかしら。相手がどう感じるかを考えながら書くようにしたいわね。

わかりました! それって日本語でも英語でも同じですね!
これから気をつけて書くようにします、ナンシーさん!

予告

次回は8月23日の掲載予定です。お楽しみに。

プロフィール


トラ
わかりやすい文章の書き方を勉強中。
日本語も英語も難しい・・・と思う今日この頃。

ミケ
マニュアル制作を担当して10年目。
文章を書くのはお手のもの。

モグ
トラちゃんたちの会話をこっそり
聞くのがひそかな楽しみ。
勘違いしやすい性格。

ナンシー
陽気でフレンドリィな翻訳の
スペシャリスト。

コテツ
トラちゃんの後輩。常に前のめりで思い込みが激しい。本人(猫)はいたってマジメ。